Twitterを場のデザインに活かす試み

pingpongプロジェクトというのがあります。どういうものかというと、ある場において人々が気づいたことや行為を収集し、それらを分析・構造化して場のデザインに活かそうというものです。


おもしろいのは、人々が気づいたことや行為をTwitterを使って収集すること。これまで場のデザインというのは、デザイナーがトップダウンで行うことが多かったのではないでしょうか。そのため、場の良さはデザイナーの力量に大きく左右されます。しかしTwitterを使えば、場の利用者の意見を簡単に吸い上げることができます。しかもデジタルなデータとして吸い上げることができるので、自然言語処理や情報可視化の技術を活かした分析を行うこともできます。


これはつまり、場のデザインを協調的に(あるいは民主的に)行う試みと言えるのではないでしょうか。(場の運営者が利用者の意見を活用することが前提ですが)


pingpongプロジェクトでは、専用のアプリを使って、位置を指定してツイートを行うようです。しかし、もし普通にツイートするだけで正確な位置情報が付くようになれば、ある場に関する情報がどんどんウェブ上にあがってきて、数多くの場のデザインに役立てることができます。ただ、場という狭い範囲ではワークショップのように半強制的にツイートしてもらわないと十分な量の情報が得られないかもしれません。ですが、街といったより広い範囲であれば十分可能でしょう。みんなが協調して街をよくする未来がすぐそこに来ています。


Twitterによってこれまでその人の中に閉じ込められていた情報、ウェブには無かった情報が、ウェブに上がってくるようになりました。それを会社経営に活かしているのがソフトバンク孫社長であり、場のデザインに活かしているのがpingpongプロジェクトなのです。Twitterはまだまだ多くの可能性を秘めている気がします。


参考