iPadが生み出すユーザー体験の共有

まだ日本では未発売のiPadですが、運良く一足先にさわることができました。


当然注目度が高いので、僕以外にも複数人がiPadに群がってました。そのときはただただiPadだけに注目していたのですが、後から考えるとこの状態ってすごいことだなあと。


複数人(たぶん10人ぐらい)がiPadを囲んでいるのに、みんなが画面を見れる。1つの画面を共有できる。iPadの動作にみんなで「お〜!」と言うことができる。これはiPhoneのように小さい画面ではできない、iPadの画面サイズだからこそできることです。


これがいかにすごいことか。


例えばみなさん、ケータイで撮った写真を友人に見せたり、あるいは見せられたりした経験があるのではないでしょうか。ケータイの画面サイズでは1人か2人ぐらいの人数でしか一度に同じ写真を見ることができません。ところがiPadぐらいの画面サイズになると、10人で一度に同じ写真を見るという体験ができるのです。


一度に同じ画面を共有できる人数が多くなるということは、それだけコミュニケーションの可能性が広がるということです。今までは写真を見せるためにみんなにケータイを回さなければなりませんでした。そのため、その写真に対する感想はポツ、ポツ、ポツ、と間をおいて発せられます。ところが、iPadだと一度にみんなで見られるので、その写真の感想を同時に言いあって盛り上がることができるのです。


そんなのテレビやパソコンでいいじゃんと思われる方もいるかもしれません。ですがiPadはそれらに比べて持ち運びやすい。VAIO X のように持ち運びやすいパソコンを持っていたとしても、すぐに写真を見せることを考えれば起動時間や操作性の点でiPadの方が優れています。それに人前でノートPCを出すというのは一部の層を除いて自然なことではないでしょう。


他にも、iPadでゲームするときを考えてみましょう。例えば、ゲームセンターによくあるエアホッケーiPhoneの画面サイズでは1対1の対戦も難しそうですが、iPadの画面サイズなら2対2の対戦もなんとかいけそうです。


このように、iPadはその画面の大きさを活かして、1つの画面をみんなで共有できます。これにより、これまで1人1人個別にしか得られなかったユーザー体験を複数人で共有できるようになるのです。